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英語でカフェ運営
英語でコミュニケーションをとるには、実際に使ってみることが必要です。このイベントは、日本全国でも他に類をみない、自宅の近くで安全に、しかも台本なしで英語を使える、「一日限りの貴重なチャンス」です。そして、参加費は無料です。
「九州英語教育コンベンション」は、あらゆる種類の英語教師を対象とした大規模な研修イベントです。九州各地から集まった先生たちのほか、全国から書籍の著者やトレーナー、出版社、英語教育の専門家たちが集まり、福岡の西南学院大学で開催されました。

このイベントを支える団体、ETJ(English Teachers in Japan、日本全国の英語講師の協会)福岡支部およびLanguage Teaching Professionals(言語教育の専門家団体)の一員として、またそのコーディネーターであるビスケット先生は、学習者の支援に加え、先生たちへの支援も自身のキャリアの一環として大切にしています。
プレゼンテーション、教材展示、ワークショップなど、内容は盛りだくさん。英語話者が九州でこれほど集まる機会は他にありません。そして、終日のこのイベントには、リフレッシュできる飲食も欠かせません。
他の先生向けのイベントと同じように、朝食をコンビニで買ったり、昼食を外で食べたりすることもできます。でも、「会場内で食事ができたら?」「英語を学ぶ子どもたちに、本物の英語環境で実際に英語を使うチャンスを与えられたら?」——そんな発想から、このイベントが生まれました。そして、その相手が英語を教えるプロフェッショナルであれば、まさに理想的な実践の場になるのではないでしょうか。
そんな好奇心と創造的なアイデアから、15年ほど前にこのレインボーブリッジボランティアイベントが始まりました。
そして、年月を経て、このイベントは英語学習経験者にとって意味のある特別な英語環境、さらには実践的なボランティアの機会へと発展していきました。
今年もまた、レインボーブリッジの受講生たちは、世界中のたくさんの国から集まった100名以上の参加者のために、朝食と昼食を提供するカフェの運営を行いました。

私たちは数か月かけてイベントの準備をしてきました。大学からの許可取得と協力依頼、プレゼンテーションをしてくださる先生方の募集や、発表内容の確認、イベントの広報活動、ボランティアの募集(先生やレインボーブリッジの生徒、保護者さま)レインボーブリッジとしてのプレゼンテーションの準備、会場の設営・片付け、展示物や資料の受け取り・発送、カフェ用の飲食物の購入・運搬・準備、受付の運営、会計管理、そしてカフェの運営など、多岐にわたる作業を行いました。
ボランティアには、大人や大学生、6歳の子どもたちまでが参加してくれました。レインボーブリッジの受講生、卒業生、保護者の皆さま、スタッフが協力し、子どもたちはコーヒーや紅茶などの飲み物を淹れて提供したり、Canada Kitchenのスコーンや新鮮なフルーツを並べたり、ヘルシーなサンドイッチを作ったり、看板やメニューを書いたり、注文を取って現金を受け取り、お釣りを渡すなど、本格的な接客を英語で行いました。また、会場の設営と片付けも手伝ってくれました。

参加していた何人かの先生方は、子どもたちの段取りの良さや英語力の高さに感動したと話してくれました。福岡女学院大学の教師であり、全国語学教育学会(JALT)の福岡支部会長でもあるダーシー・デリント(Darcy de Lint)氏も、その印象を詳しく語ってくれました。
彼は、イベント終盤に子どもたちがカフェを飛び出し、展示会場にいる参加者に残っていたフルーツを売りに行ったときの様子について、こう話してくれました。
子どもたちがその空間を動き回って交流していました。本当に、色んな人と交流していました。私たちが座っているところに何人かの子どもたちがやってきて、フルーツを売ってくれました。私は買いましたよ。理由はふたつ。ひとつは商品の紹介の仕方が上手だったことと、値引きがあってお得だったこと。そしてもうひとつは、何より自信に満ちた前向きな姿勢が印象的だったこと。とても素敵でしたね。子どもたちが忙しく動き回りながら楽しんでいる光景を見ていました。同じことを去年も思いましたよ。子どもたちの様子、皆さんの取り組み、関わっている人たちを見て、「ああ、トリスタン(ビスケット)は素晴らしい子ども英語教室をやってるんだな」って。
——ダーシー・デリント
参加した保護者の方からも、英語を使える機会をもつことができて嬉しかったという声をいただきました。また、教材展示やプレゼンテーションを見学した方もいたようです。

ビスケット先生も、「子ども中心の教育アプローチの原則を活かす指導法」と「教室運営者のためのフォーラム」の2つのプレゼンテーションを行いました。

元レインボーブリッジの先生であるマリ(Mari)先生、ダーシー(D’Arcy)先生、ジョエル(Joel)先生も参加して、再会と交流の機会にもなりました。
レインボーブリッジは、子どもたちを参加させてくださった保護者の皆さま、そしてカフェや受付などで一緒にご協力くださったすべての皆さまに心から感謝しています。来年も、またぜひやりましょう!